ハリー・ポッター、ブームの功罪
ハリー・ポッターがブームとなり、日本でもシロフクロウの人気が高まったという話があります。本場イギリスではこんな問題が巻き起こっていますが、日本はどうなのでしょうか?
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ハリー・ポッターのファンが飼育を放棄したフクロウのための飼育施設がオープン
ハリー・ポッターのファンが購入したものの、家庭で飼うことを放棄したフクロウを飼育するための施設がオープンした。
ハリー・ポッター・ブームには、物語の中でヘドウィグという名前のシロフクロウを飼っている魔法使いの少年をまねようとしてフクロウを購入する人の数が急増する、という好ましくない一面があった。そこでフクロウが飼い主から世話をしてもらえなくなるという問題に対処するため、この度イギリスのワイト島に飼育施設が開設された。
その施設、ニューポート・アウル・アンド・モンキー・サンクチュアリを開設した動物保護の専門家ドン・ウォルサー氏は次のように話している。
「問題は特別な許可が要らず、誰もがフクロウを買えることなのです。ハリー・ポッターの映画を見てかっこいいと思うのでしょうが、フクロウを慣らすには何年もかかります。子供たちは本を読んだり映画を見たりして気やすく両親にせがむし、親たちは世話がどれほど大変かを全くわかっていません。現状ではイギリス国内の各地から20羽を収容しました。あるシロフクロウのつがいなど、エサもやらずに3日も庭に放置されていたんです。ほとんど死にかけていましたよ。まったくやってられません。考えられないような環境で飼っている人もいるんですよ。」
英王立動物虐待防止協会(RSPCA)の報道官ジョ・バール氏の話では、ハリー・ポッターの物語がきっかけでフクロウに関する一般からの問い合わせがかなり増えたという。
「ディズニー映画の公開で、ここ数年はダルメシアンの売れ行きが増えました。またティーンエイジ・ミュータント・ニンジャ・タートルズの人気で、カメの数も増えています。ハリー・ポッターの映画の第1作目が公開されたあと、フクロウを手に入れたいのだがどこへ行けば入手できるか、という電話が目に見えて増えました。」と同氏。
RSPCAでは飼育に手がかかることや20年近く生きる可能性があることから、フクロウをペットとして飼うのはやめた方がよいとアドバイスしているそうだ。
野鳥の売買は法律で禁止されているが、飼育下で繁殖させた個体は扱うことが可能で、シロフクロウは1羽250ポンドほどで売られているという。
出典: http://www.telegraph.co.uk 2009年8月25日
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