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2008年1月15日 (火)

決定版ルポライター事始

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竹中 労 著
ちくま文庫

竹中労は「無頼」漢である。「はだかんぼう」と言ってもよい。以前読んだ『琉球共和国 -汝、花を武器とせよ!』の痛烈さはここにはないが、それは我が事をふりかえるという竹中に似つかわしくない所業の所以かもしれないし、癌といういう業病にむしばまれながら書いたものが多いせいなのかもしれない。

だが窮民街に生き暮れて、人間が人間を直接殺すのを見、社会の底辺に生きるルンペンプロレタリアートの中に暮らしてそのエネルギーに触れながら革命を幻視する第四章『「探検」(ルポルタージュ)への旅立ち…』は、彼の「無頼」感の形成過程と論理を伝えていて出色。ここで「はだかんぼう」になった竹中は、一生権力の衣を身にまとうことはなかったのだ。

自由とは何からの自由なのか、読んだ者が自ら考え、行動で示してゆくしかない永遠のテーマである。


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